2013. 8.29  摂食・嚥下 臨床カンファレンス

今日もまた診療室を早退し、今日は日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックで摂食・嚥下の臨床カンファレンスに出席。

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2名の若手の先生からの症例発表と、この道のエキスパート、菊谷先生のご講演。

初心者から超ベテランまで、これに携わる色々な職種の人間が参加しますから、会場は補助席まで一杯になるほどの超満員です。

 

さて、患者さんの状態や詳細なデータからの評価などを基に、各ケースに応じた目標と治療指針を検討し治療計画を立案するワケですが、単なる医学的知識や技術だけが物を言う世界じゃなく、そこに患者さんの評価以外に、介護する側される側双方の問題、取り巻く環境、他にも様々な事を考慮しなければいけませんからとても難しい。

例えば、介護する側もされる側も高齢者で二人っきりで生活しているようなケースでは、介護する側がいつまでも元気でいるとは限らないワケですからね。

 

しかも、要介護でそこに認知症が加わると問題は更に難しく、認知機能の低下と同時に後期には運動機能の低下も示すために咀嚼障害が出現し、ゆくゆくは嚥下機能も侵され肺炎で多くの方が命を落としてしまいます。

肺炎のリスクは、口腔環境の悪化、摂食機能の低下、低栄養であると言われており、歯科の支援が必要なワケですが、厚労省のデータでは、在宅療養者のうち定期的に歯科を受診しているひとの割合は15%に過ぎません。

そして、肺炎で入院して治癒をみてもこれらの肺炎に対するリスクを抱えたまま、退院に至っている場合も多く、肺炎の再発によって再び入院するケースが後を絶たちません。

ですから、入院中から在宅療養にかけての一貫した口腔支援が、非常に重要になってくるのです。

 

んじゃ、嚥下機能が低下して誤嚥性肺炎の危険があるなら、「胃瘻にすればよくね?!」って意見は意見で、患者さん本人も介護する家族も出来ることなら口から食べたい、食べさせたいと願うワケですよ。

「食」は最後の最後まで残る欲ですし、それが人間。

そう簡単じゃないワケですよ。

 

カンファレンスには、大嫌いな(笑)厚◯省のお役人も来てましたが、高齢化社会の我が国において、今後更にキモになる部分に、どれだけ歯科が重要かが分かったかね!オイ(笑)

 

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