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粘液嚢胞(口唇)

2010年2月12日 金曜日

「口内炎が出来た?!」と受診される患者様の中で、診察してみると「粘液嚢胞」であることが臨床でよくあります。

 

小唾液腺のあるところであれば、いずれの部位でも発症しうるもので、唾液腺の流出機能障害によって生ずる粘膜下の粘液貯留現象で本症が発症します。

受診頻度でみる限り、およそ10代までの若年層に多く、好発部位は、下口唇の口角側に集中して多く、時には舌下部、頬粘膜部にも見受けられます。

 

今までの臨床経験で1cmを超えたものを経験したことはありません。

大きさとしては大抵、直径約5mm程度が多いと思います。

その理由として、機械的刺激によって容易に破裂してしまうため、そこまで大きくなるに至らないから?!と思います。

 

治療は切除が基本ですが、大切なのは原因となっている小唾液腺の除去で、内容液を排出させただけではほとんどが再発してきます。

3044_0002236

(処置前) 8歳男児 左下3番相当部下口唇

 

3044_0003236(エグイのであえて白黒)

(処置後)CO2レーザーにて切除 (出血無し)

 

ところで、インプラントの2次オペなどにもCO2レーザーを使用していますが、出血もほとんどなく、粘膜の角化や治癒の促進にも有用。

レーザー様様です。