2011年11月10日 のアーカイブ

2011.11.10  TPP

2011年11月10日 木曜日

いつもは日常を綴る日記的な内容が主な友人のブログに、今話題のTPPの話。

もともと政治のような小難しい内容が本人のキャラとはまったく合ってないので、終いには、TPPについては「他のサイトや記事で把握してね」と本題を省く始末(笑)

でも、自らムチャ振りして政治的な内容に触れた勇気だけは評価します(笑)

 

で、そんな友人もTPPについてブログで話題にしてますから、フクダもそろそろTPPについて触れてみようかと思います。

「もし混合診療が解禁されたら、、、」

 

皆さんご存じの通り、保険財政は赤字。

ですから、混合診療が解禁されたら、公的保険で補う部分について相当縮小されることになると思います。

そして、一旦混合診療が導入されれば、その後は公的保険で補う範囲が拡大されることはきっと無いでしょうし、今の公的保険システムはそのままで、混合診療が可になることもないと思います。

で、公的保険外の自由診療の範囲が拡大すれば、当然そこには民間保険が入ってくる。

当然、医療がこの先さらに進歩しても、先進医療は民間保険で、、、という話になってくるでしょうし、おのずと医療格差が生じます。

 

ところで、民間の保険会社は、保険金の支払いに関して極めてシビアです。

医療ですから保険会社との交渉がまとまるまで治療に着手出来ないということは出来ませんから、事後交渉になるケースがほとんどでしょう。

しかし、医師の裁量で行った治療でも、後から「その治療はその患者様が加入している保険では出来ません」と保険会社から支払いされないケースが出てくるかもしれません。

要するに、症例ごとに「どこまで保険が適応されるか」ということにおいて、どの程度のレベルの治療を施すかを歯科医師が医学的見地から決めるのではなく、患者様の加入している保険で決めるようになってしまうということです。

 

そもそも世界中で今、日本ほど良い医療を誰もが安く平等に受けるコトが出来る国はありません。

全ての国民が受けられる医療という意味では、医療の質でも費用の面でもアメリカだって逆立ちしても日本に敵わない。

アメリカでは確かに最高峰の医療が受けられるかもしれないけれども、それはほんの一握りのお金持ちだけに与えられた特権で、アメリカでは病院の門前払いは当たり前なんですけどね。

 

加えて、保険会社に治療費の請求するための資料作成など、我々も余計な仕事がますます増え、本来なら診療に割くべき時間を削られることになる。

そうなれば、現場は大混乱(汗)

医療崩壊する日はそう遠くないかもしれません、、、(恐)

 

野田さん、ホントどうなってもしらねぇぞ〜