2010年12月21日 のアーカイブ

2010.12.21  やるせない

2010年12月21日 火曜日

最近は、医療に対する権利の主張が益々酷くなってきているようで、今日もそんな出来事があって、悲しい気持ちになりました。

 

その方は、もう1年以上もメンテナンスも治療にもいらっしゃっていません。

電話口で「数年前にオマエのところで入れた保険の銀歯が外れた。 外れた銀歯を治すのにはお金が掛かるのか?! まだ数年しか経っていないのに、また金が掛かるのは納得できない。 タダで治せ!」

、、、という事でした(涙)

 

歯科医療の場合、銀歯など制作された歯科修復物が、言うなれば人工臓器という形で口の中に入ります。

これは紛れもなく「モノ」ですから、それを生物学的に機能させる事に重点が置かれるハズなのですが、これがどういうワケか「モノ」に重点が置かれるのです。

当然「モノ」は壊れますし、金属アレルギーなどの場合、生物学的に機能出来ない場合も時としてある訳です。

そう言ったリスクが発生するのは歯科医療では普通なんですが、この事を理解していただけない患者様が時々いらっしゃいます。

 

今回の事を車に例えるなら、車を買ってから数年間、整備も点検もしないのに、車が故障したからタダで直せっていうのと、言ってることはそんなに変わらないと思うんですよ。

決められた保険制度のルールと枠の中で、日々一生懸命に歯科医療という仕事をしていても、こうも無理難題を言われると、、、(涙)

 

最良の治療結果を望んでいるのは、何も患者様だけではありませんし、我々医療人もそれを望んでいます。

そういったごく一部の限られた患者様にも、医療の本質を理解していただき、医療を共有してお互い許容した方が、ずっと素晴らしい事と気が付いて欲しいですね。